奥様はマジ
−伊藤家の戦争−

著者: 火浦功

(角川書店・角川スニーカー文庫)



●ストーリー●

『お父さん、お母さん。私は、今、人民のために、ゲリラの先頭に立って、政府軍と戦っています。

こっちは暑いけど、元気にしてますから、心配しないで下さい。―めぐみ』外国で幸せな新婚生活を

送っているはずの娘から届いた一通の手紙。その後娘は、なんとゲリラ部隊を引き連れて、

突然帰国した…。昨日までは静かだった世田谷の街。平和な家庭が戦場と化した。



こんな話が、大好きだったりします。基本的にこの本は短編集なので、「奥様はマジ」

という話自体はそんなに長くないので、食後のチョットした時間に読めます。この話をOVAに

したらひそかにうけるのでは・・・なんて考えてます。火浦先生の書きまわし方も、リアリティーが

あって面白いです。緊張(金鳥)の夏、日本の夏・・・99年4月発刊。 「奥様はマジ」の他にも、

ハーフボイルド探偵・大城武の活躍を描く「だいじょうぶ事件簿」、そして現代を生きる抜け忍

高校教師・桃太郎の日常を活写した「てなもんや忍法帖」を収録しています。この「てなもんや忍法帖」

もまた、結構いけてます。飛騨の忍者村の「さけ・たばこ・おんな・・・そんなこんなん、とにかくダメ」

というような、村の掟に耐えられなくて抜け出して、女子校の教師になった赤木先生の話。

(ちなみに掟破り=死だそうです。)非常に気になる終わり方をしているのですが、著者は

「続編が知りーたーい」という手紙が、編集長の背を超えないと、続きは書かないそうですが、

ぜひこちらも。ちなみに、火浦先生は「未来放浪ガルディ−ン」なんかで有名です。



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